ジオキッズ講座「おうちでサバイバル -防災体験教室-」
2015.12.12
鹿児島市立科学館とのコラボ企画、ジオキッズ講座「おうちでサバイバル-防災体験教室-」を開催しました。
桜島・錦江湾ジオパークの目玉の一つは、やっぱり活火山「桜島火山」!日常の噴火は風景としても美しい現象ですが、2015年8月15日に噴火警戒レベルが3から4に上がったように(この時は、マグマ上昇に伴うと考えられる地震が起きただけで事なきをえました。2016年1月現在の警戒レベルは2です)、いつ何時 想像以上の噴火やそれに伴う大地震が起きるかわかりません。今回のジオキッズ講座では、被災(ひさい)した時に役立つ、家にある道具を使った防災グッズを作ったり、ゲームで防災グッズを考えたり…。と、聞くだけでなく、イメージしたり身体を動かすことで「体感・実感できる防災教室」を実施しました。参加者の子どもたちや保護者の方々に、楽しみながら防災を学んでいただくことができました。
日にち | 平成27年12月12日(土曜日) |
時間 | 14時から15時30分 |
場所 | 鹿児島市立科学館 |
講師 |
大村瑛(NPO法人桜島ミュージアム) 吉川美由紀(鹿児島市ジオパーク推進室 ジオパーク学術推進員) |
参加者 | 20名(子ども11名、大人9名) |
内容 |
1.紙食器を作ろう 2.持ち出し品なぁ~に?クイズ 3.「なまずの学校」カードゲーム 4.毛布で担架 |
ジオキッズ講座の様子
1.紙食器を作ろう
新聞紙やコピー用紙を折って、紙コップを作りました。折り紙は、とても難しかったけど、できたコップにビニール袋をセットして、袋の中にお茶を入れて飲むと…。普段通りおいしいお茶!紙食器は、コップ以外にも舟形や箱型のお皿などバリエーション豊富。熱いものを入れるときは、同じ形の紙食器を2重に重ねればOK。(衛生用の)ビニール袋の代わりにラップを敷いてもOK!紙が食器になるなんて、目からうろこでした。
2.持ち出し品なぁ~に?クイズ
床にならんだ防災グッズを1分間で記憶するゲームです。16種類もならんでいて、覚えるのも大変!でも、みんな一生懸命に覚えて、記憶したグッズを紙に書きだしました。先生によると、紹介されたスタンダードな防災グッズの他に、その人その人の生活に適した防災グッズもあるとか(例えば「常備薬」や赤ちゃんがいる家庭では「おしめ」など)。災害に備えるには、家族のくらしに応じた「オリジナル防災グッズ」パッケージが必要なんですね。
3.「なまずの学校」カードゲーム
火山噴火(かざんふんか)には地震(じしん)がつきもの。今から102年前に起きた「大正噴火」のときもM7の地震が起きて、鹿児島市街地では、噴火よりも地震の被害が大きかったとか。「地震でがれきの下じきになった人をどうやって助ける?」という質問などに、配られた「なまずカード(身の回りの道具が描かれている)」から、最適!と思うカード(道具)をグループで選び、発表しました。 みんなの知恵のおかげで、下じきになった人は、無事に救出されました!
4.毛布で担架
ただの毛布に人が寝てる。そのままの状態で引き上げると、毛布は「だるーーーん」となって安定感に欠ける。だけど両端からくるくると毛布をまいてロールケーキみたいになった部分を軸にひきあげると…。「ひょいっ」と持ち上がる、安定感抜群(ばつぐん)の担架(たんか)に!
「身の回りの道具」にちょっと工夫を加えると、別の道具に早変わり。災害時でも、大人も子どもも みんなで知恵をしぼれば、普通の道具が新しい災害に役立つ道具に変身する。全国的にみると九州は防災意識が少し低いかな?と考えられています。また、被災時には、その人が日常行っている動作や行動が役に立つ、とも考えられています。参加者の方から「防災・減災意識が上がった」という声がありました。今回のジオキッズが、これからの生活の中で ちょっとでも「防災を意識して行動するキッカケになればいいな。と思いました。とても楽しんで学んでいただけた「みんなで考える防災(教室)」。今後も続くかも…。